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施主支給は本当にお得?プロより安くなるモノ・高くなるモノの損益分岐点

導入:その節約、トータルで見ると「赤字」かもしれません

「ネットで買えば、定価の30%OFFだった! これを持ち込んで取り付けてもらえば安くなるはず」
外構のコストダウンを考える際、真っ先に思いつくのが「施主支給」です。

結論から申し上げますと、私たちプロは施主支給そのものを否定しているわけではありません。
しかし、「モノによっては逆に高くつく」ケースや、「万が一の保証が消滅する」リスクを理解せずに安易に行うと、結果として施主様が損をすることになります。

本記事では、プロの仕入れ原価の裏側や、資材ごとの「施主支給の向き・不向き」をロジカルに解説します。
感情論ではなく、損益分岐点を見極めるための判断材料としてご覧ください。

1. ネット価格 vs プロの仕入れ値。本当にお得?

まず、「業者は定価で売って儲けている」という誤解を解く必要があります。
Amazonや楽天の価格は確かに安いですが、実はプロの仕入れルート(卸価格)も、皆様が想像する以上に安価です。

主要メーカー品はプロに任せるのが「正解」

LIXILやYKK APなどの大手メーカー製品(フェンス、カーポート、標準的なポスト等)において、ネット価格とプロの出し値に大きな差はありません。
業者は多くの製品を扱うため、定価の40%〜50%OFFといった高い割引率(掛け率)で仕入れているケースが多いためです。

さらに、施主支給の場合は「取付費」が割高になる傾向があります。

項目 業者手配の場合 施主支給の場合
製品価格 卸価格(定価の約40〜60%) ネット最安値(定価の約50〜70%)
取付費・管理費 標準価格
(製品利益があるため安価)
割増価格
(手間賃+リスク管理費)
保証 製品・施工ともに保証対象 施工のみ保証(製品不良は施主責任)

「製品代で数千円浮いたけれど、取付費が上がってトータルは同じ。しかも製品保証がなくなった」
これでは、リスクだけ背負った「割に合わない取引」になってしまいます。

2. 施主支給して「損するモノ」と「得するモノ」

では、何を支給すべきで、何を任せるべきか。
物理的な運搬コストや流通構造の違いから、明確な境界線が存在します。

【NG】砂利・石材(運搬コストの壁)

最も施主支給に向かないのが、砂利や割栗石などの「重量物」です。

  • プロの場合: ダンプカーで「トン(t)単位」で現場に運び込みます。資材単価は驚くほど安くなります。
  • 施主の場合: ホームセンターやネットで「20kg袋」単位で買います。パッケージ代と配送費が乗り、割高になります。

例えば、庭一面に砂利を敷く場合、プロなら3万円の砂利代が、袋買いだと10万円を超えることも珍しくありません。

【NG】人工芝(掛け率の壁)

人工芝もプロに任せた方が賢明です。
プロ向けの高品質な人工芝は、定価こそ高いですが、業者は50%OFF近い卸値で仕入れています。
ネットの格安品は「芝の密度」や「裏地の耐久性」が低いことが多く、同じクオリティのものを探そうとすると、プロの出し値の方が安くなるケースが大半です。

【OK】一点物・型落ち品・こだわり照明

逆に、プロの流通ルートに乗らないもの、あるいは「安さの理由」が明確なものは、施主支給するメリットがあります。

  • 型落ち品(アウトレット): メーカー廃盤品などで、ネットで投げ売りされている新品。これはプロの仕入れよりも安くなります。
  • 作家物・ヴィンテージ: 表札やポストなど、量産品ではない一点物。
  • 海外製の照明: 国内カタログにないデザインのもの。

3. 支給するなら「責任の空白」を受け入れる

私たちプロは、施主支給を嫌がっているわけではありません。
ただし、支給品を採用する以上、以下の「リスクと責任」を施主様自身にご理解いただく必要があります。

⚠ 施主支給の3つの条件

  1. 検品は施主の責任: 「箱を開けたら傷があった」「部品が足りない」。これらは施主様ご自身でショップと交渉・交換してください。その間の工期遅れは補償できません。
  2. 製品保証は対象外: 設置後にライトが点かなくなった場合、それが施工ミス(結線不良)なら直しますが、製品自体の故障なら交換費用(再工事費)を頂きます。
  3. ゴミは自分で処分: 支給品のダンボールや梱包材は、産業廃棄物ではなく家庭ゴミです。ご自身で処分をお願いします。

まとめ

賢い施主支給のポイントは以下の3点です。

  1. 標準品は任せる: LIXILやYKKなどのカタログ品や人工芝は、プロの割引率(40〜50%OFF)と保証の手厚さを考えれば、任せた方が合理的。
  2. 重量物は避ける: 砂利などの重量資材は、ダンプ仕入れのプロ価格には勝てない。
  3. こだわりは相談する: 型落ち品や一点物は支給の価値あり。ただし「検品と保証のリスク」は自分で負う覚悟を持つ。

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